女神ティケが幼子プルトゥスを抱いている姿を描いた多色大理石像、紀元後2世紀、イスタンブール考古学博物館。
豊穣の角から幼子プルトゥスを養うセンカテア、ローマのレリーフ。
古典期後期の哲学的な神話において、アリストファネスはプルトゥスを、偏見なく贈り物を配ることができるようにゼウスによって盲目にされたと想定しています。
ギリシャの陶器に描かれたエレウジニアヌスの人物の中で、子供や若きエフェベとして描かれているかどうかにかかわらず、プルトゥスは豊かさの角であるコルヌコピアを持っている人物であることがわかります。 後世の寓意的な浅浮彫りでは、プルトゥスは少年の姿でエイレネの腕の中に描かれていますが、これは繁栄が「平和」の贈り物であることを表しており、また都市の幸運を表すテュケの腕の中に描かれています。
サモサタのルシアヌスの風刺対話『ティモン』では、羊皮紙の遺書に書かれた世俗的な財のまさに体現者であるプルートゥスがヘルメスにこう言っています。 私が家から家へと移動するとき、彼らは私を羊皮紙の上に置き、慎重に封印し、小包を作って私を連れて回ります。 死んだ男はどこかの暗い隅に横たわり、膝から上を古いシーツで覆って、猫たちが彼の所有権を争っている間に、期待している人たちは、母親の帰りを叫ぶ若いツバメのように大きく口を開けて、公共の場で私を待っているのです。
ダンテの『インフェルノ』のカント7では、プルトゥスは、地獄の第4の円環「溜め込む者と浪費する者」を守る富の悪魔です。 ダンテがプルトゥスを登場させたのは、富をため込むことの悪を象徴するためであろう。 プルトゥスは、”Pape Satàn, pape Satàn aleppe “という有名な言葉を残したことで知られています。