玄米は、糖尿病の人でもバランスのとれた食事に加えられる健康的な食品です。
しかし、分量を把握し、血糖値にどのような影響を与えるかを意識することが大切です。
一般的な健康上の利点
玄米は栄養面でも優れています。 玄米には、食物繊維、抗酸化物質、いくつかのビタミンやミネラルが豊富に含まれています(1, 2)。
特に、この全粒穀物は、強力な抗酸化作用を持つ植物化合物であるフラボノイドを多く含んでいます。
最近では、玄米のような食物繊維を多く含む食品は、消化器系の健康に役立ち、慢性疾患のリスクを低減することが示唆されています。
栄養面での利点
炊いた長粒種の玄米1カップ(202g)で、以下のような栄養素が得られます(2)。
- カロリー:248
- 脂質:2グラム
- 炭水化物:52グラム
- 食物繊維:3グラム
- タンパク質:6グラム
- マンガン:1日の価値(DV)の86%
- チアミン(B1)。 DVの30%
- ナイアシン(B3):DVの32%
- パントテン酸(B5):DVの15%
- ピリドキシン(B6):DVの15%
- 銅:DVの23%
- セレン:DVの21%
- マグネシウム。
- リン:DVの17%
- 亜鉛:DVの13%
このように、玄米はマグネシウムの優れた供給源です。 マグネシウムは、骨の発達、筋肉の収縮、神経の働き、傷の治癒、さらには血糖値の調整を助ける働きがあります(2, 7, 8).1カップ(202g)で、1日の必要量のほぼすべてを摂取することができます。
さらに、玄米にはリボフラビン、鉄、カリウム、葉酸が多く含まれています。
糖尿病の人にとっての利点
玄米には食物繊維が豊富に含まれているため、体重過多の人や2型糖尿病の人の食後の血糖値を大幅に下げることがわかっています(9、10、11)。
全体的な血糖値のコントロールは、糖尿病の予防や進行を遅らせるために重要です(12)。
2型糖尿病の成人16名を対象とした研究では、玄米を2合食べると、白米を食べた場合に比べて、食後の血糖値とヘモグロビンA1c(血糖値コントロールの指標)が有意に低下しました(13)。
また、2型糖尿病の成人28名を対象とした8週間の研究では、玄米を週に10回以上食べている人は、血糖値と心臓の健康を測る重要な指標である内皮機能が有意に改善されました(14)。
また、玄米は体重減少を助けることで、血糖値のコントロールを改善する可能性もあります(11)。
体重過多や肥満の女性40人を対象とした6週間の研究では、1日3/4カップ(150g)の玄米を食べると、白米と比べて体重、ウエスト周囲長、BMI(体格指数)が有意に減少しました(15)。
減量は重要です。867人の成人を対象とした観察研究では、2型糖尿病の診断を受けてから5年以内に体重を10%以上減らした人は、その期間内に寛解する確率が2倍高いことが指摘されています(16)。
2型糖尿病を予防する可能性
糖尿病患者への効果に加えて、玄米は2型糖尿病を発症するリスクを低減する可能性もあります。
成人197,228人を対象とした研究では、週に2皿以上の玄米を食べると、2型糖尿病のリスクが有意に減少することが示されました。 さらに、白米1/4カップ(50g)を玄米に変えるだけで、2型糖尿病のリスクが16%低下したという結果も出ています(17)。
そのメカニズムは完全には解明されていませんが、玄米に多く含まれる食物繊維が、この予防効果の少なくとも一部を担っていると考えられています(18、19)。
さらに、玄米にはマグネシウムが多く含まれており、これも2型糖尿病のリスク低下と関連しています(20、21、22)。
要約
玄米には食物繊維が含まれているため、糖尿病の人にとって重要な血糖値のコントロールを改善する可能性があります。 また、そもそも2型糖尿病を発症するリスクを下げる可能性もあります。